04.ボリューム変更シミュレーション機能の無効化



流用したプロジェクトには、10秒ごとにオーディオ送信側のボリュームを少しずつ上げていく「ボリューム変更シミュレーション」機能が実装されていますが、余計な動きなので、無効化します。

補足)
本項目の内容は、「a2dp_sink example: adds software volume control (IDFGH-4307) by bellatriks · Pull Request #6150 · espressif/esp-idf · GitHub」を参考にしています。

前提

03.PCM5102A向けのプログラム修正」を実施していない場合は、実施します。

「ボリューム変更シミュレーション」機能の無効化

10秒ごとにオーディオ送信側のボリュームを少しずつ上げていく「ボリューム変更シミュレーション」機能の呼び出しのコードは、「bt_app_av.c」ファイルの「bt_av_hdl_avrc_tg_evt 関数」にあります。

「bt_app_av.c」ファイルの「ボリューム変更シミュレーション」機能の呼び出しに関するコード (修正前)


「ボリューム変更シミュレーション」機能の呼び出しのコードをコメントアウトします。
ビルド時に警告が出ないようにするためのコードを記述します(「(void) volume_change_simulation;」「(void) s_vcs_task_hdl;」)

「bt_app_av.c」ファイルの「ボリューム変更シミュレーション」機能の呼び出しに関するコード (修正後)


参考)
「ボリューム変更シミュレーション」機能のコードは、「bt_app_av.c」ファイルの「volume_change_simulation 関数」にあります。

参考)「bt_app_av.c」ファイルの「volume_change_simulation 関数」の定義のコード

ビルド

以下のコマンドを実行し、プロジェクトのプログラムをビルドします。



完了するまで、しばらく待ちます。

フラッシュ

ビルド結果を、マイコンに書き込むフラッシュのコマンドは以下の書式です。



シリアル通信デバイス名が「/dev/ttyUSB0」の場合は、以下のコマンドを実行します。



完了するまで、しばらく待ちます。

動作確認

フラッシュが完了すると、マイコンに書き込まれたプログラムが起動します。

Bluetooth機能が搭載されているデバイス(スマートフォンやパソコン)から、作成した「Bluetooth Audio Receiver」にBluetooth接続します。
作成した「Bluetooth Audio Receiver」のデバイス名は「ESP_SPEAKER」です。

作成した「Bluetooth Audio Receiver」のイヤホンジャックに接続したイヤホンやスピーカーから、接続元のデバイスで再生したオーディオを聴くことができます。

10秒ごとにオーディオ送信側のボリュームが少しずつ上がっていく動作はなくなりました。

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