04．モデルビューワを作る

01．～03．で作成したクラスを用いてモデルビューワを作成します。

「03．ピックOpenGLビュークラスを作る」 で作成したプログラムに対して、以下の機能を追加したものを作成します。

描画要素（点、線、面）のＯＮ／ＯＦＦ
マウス操作（回転、平行移動、拡大縮小）のON／OFF
ピック要素（点、線、面）のＯＮ／ＯＦＦ

解説

ワイヤーフレーム表示にしたり、サーフェース表示にしたりできるように、描画要素（点、線、面）のON/OFFの設定に応じて描画処理を行います。

ピックする要素として、点のみピックできるようにしたり、面のみピックできるようにしたりできるように、ピック要素（点、線、面）のON/OFFの設定に応じてピック処理を行います。

ローテートできないようにしたり、パンできないようにしたり、ズームできないようにしたりできるように、トラッキングモード（ローテート、パン、ズーム）のON/OFFの設定に応じて、トラック処理を行います。

プロジェクトの作成

「メニュー／新規作成／プロジェクト」を選択します。

プロジェクトの種類：MFC
テンプレート：MFC アプリケーション
プロジェクト名：ModelViewer
場所：適当なフォルダを指定
ソリューションのディレクトリの作成：チェックしない
でOKボタンを押します。

以降、「01．ベースOpenGLビュークラスを作る」におけるプロジェクト作成と同じ設定でプロジェクトを作成します。

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

ベースOpenGLビュークラスファイル、トラックOpenGLビュークラスファイル、ピックOpenGLビュークラスファイルをプロジェクトに追加

「03．ピックOpenGLビュークラスを作る」で作成した
OpenGLBaseView.cpp
OpenGLBaseView.h
OpenGLExtFuncs.cpp
OpenGLExtFuncs.h
OpenGLTrackView.cpp
OpenGLTrackView.h
OpenGLPickView.cpp
OpenGLPickView.h
をModelViewerプロジェクトフォルダにコピーします。

プロジェクトに
OpenGLBaseView.cpp
OpenGLBaseView.h
OpenGLExtFuncs.cpp
OpenGLExtFuncs.h
OpenGLTrackView.cpp
OpenGLTrackView.h
OpenGLPickView.cpp
OpenGLPickView.h
を追加します。

OpenGLPickView.cppの
#include "OpenGLPick.h"
#include "PickOpenDoc.h"
をコメントアウトします。

// OpenGLPickView.cpp : COpenGLPickView クラスの実装 // #include "stdafx.h" // SHARED_HANDLERS は、プレビュー、縮小版、および検索フィルター ハンドラーを実装している ATL プロジェクトで定義でき、 // そのプロジェクトとのドキュメント コードの共有を可能にします。 #ifndef SHARED_HANDLERS //#include "OpenGLPick.h" #endif //#include "OpenGLPickDoc.h" #include "OpenGLPickView.h" #ifdef _DEBUG （・・・以下略・・・）

OpenGLPickView.cppおよびOpenGLPickView.hの
「COpenGLPickDoc」を「CDocument」に置換します。（「大文字と小文字を区別する」「単語単位」にチェックを入れます。）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

モデルビューワのビュークラスの親クラスの変更

ModelViewerView.h に
#include "OpenGLPickView.h"
を追加します。

// ModelViewerView.h : CModelViewerView クラスのインターフェイス // #pragma once #include "OpenGLPickView.h" class CModelViewerView : public CView （・・・以下略・・・）

ModelViewerView.cpp および ModelViewerView.h の
「CView」を「COpenGLPickView」に置換します。（「大文字と小文字を区別する」「単語単位」にチェックを入れます。）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

モデルビューワのビュークラスのOnDraw関数の削除

ベースOpenGLビュークラスのOnDraw関数が呼ばれるように、モデルビューワビュークラスのOnDraw関数を削除します。
（オーバーライド関数の削除は、「クラスビュー」と「プロパティビュー」を使用します。
　まず、「クラスビュー」で、メッセージハンドラを削除するクラスを選択します。
　次に、「プロパティビュー」のツールバーの「オーバーライド」を選択します。削除するオーバーライド関数の右側のドロップダウンリストを用いてオーバーライド関数を削除します）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

実行し、OpenGLPickプログラムと同じ結果になることを確認します。

メンバ変数、メンバ関数の宣言の追加

ModelViewerView.h のモデルビューワのビュークラス定義の最初にメンバ変数、メンバ関数の宣言を追加します。

class CModelViewerView : public COpenGLPickView { // メンバ変数 private: BOOL m_bRotation; BOOL m_bPan; BOOL m_bZoom; BOOL m_bRenderPoint; BOOL m_bRenderLine; BOOL m_bRenderFace; BOOL m_bPickPoint; BOOL m_bPickLine; BOOL m_bPickFace; // メンバ関数 private: void DoTracking( CPoint point ); void RenderModel( ERENDERMODE eRenderMode ); void IdentifyPickRegionPixels( unsigned int uiCountPickRegionPixel, unsigned int aauiNamePickRegionPixel[][NAMEARRAYSIZE] ); protected: // シリアル化からのみ作成します。 （・・・省略・・・）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

メンバ変数の初期化

ModelViewerView.cpp のモデルビューワのビュークラスのコンストラクタにメンバ変数の初期化を追加します。

CModelViewerView::CModelViewerView() : m_bRotation( TRUE ), m_bPan( TRUE ), m_bZoom( TRUE ), m_bRenderPoint( TRUE ), m_bRenderLine( TRUE ), m_bRenderFace( TRUE ), m_bPickPoint( TRUE ), m_bPickLine( TRUE ), m_bPickFace( TRUE ) { // TODO: 構築コードをここに追加します。 }

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

メニューアイテムの追加

メニュー／表示　に以下のメニューアイテムを追加します。
（メニューへのアイテムの追加、編集は、「リソースビュー」を使用します）

メニュー名		メニューID
マウス操作	－	－
－	回転	ID_VIEW_ROTATION
－	平行移動	ID_VIEW_PAN
－	拡大縮小	ID_VIEW_ZOOM
描画	－	－
－	点	ID_VIEW_RENDERPOINT
－	線	ID_VIEW_RENDERLINE
－	面	ID_VIEW_RENDERFACE
ピック	－	－
－	点	ID_VIEW_PICKPOINT
－	線	ID_VIEW_PICKLINE
－	面	ID_VIEW_PICKFACE

メニューアイテム追加画面例


ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

メニューアイテムの応答関数の追加、編集

追加したメニューアイテムのCOMMANDメッセージ応答関数およびUPDATE_COMMAND_UI応答関数をモデルビューワのビュークラスに追加します。
（COMMANDメッセージ応答関数およびUPDATE_COMMAND_UI応答関数の追加は、「クラスビュー」と「プロパティビュー」を使用します。
　まず、「クラスビュー」で、メッセージハンドラを追加するクラスを選択します。
　次に、「プロパティビュー」のツールバーの「イベント」を選択します。追加するメニューコマンドID「ID_XXX_XXX」の左側の「+」をクリックし、ツリーを展開します。「COMMAND」「UPDATE_COMMAND_UI」が現れます。右側のドロップダウンリストを用いて応答関数を追加します）

メニューコマンドID	COMMANDメッセージ 応答関数名	UPDATE_COMMAND_UP 応答関数名
－	－	－
ID_VIEW_ROTATION	OnViewRotation	OnUpdateViewRotation
ID_VIEW_PAN	OnViewPan	OnUpdateViewPan
ID_VIEW_ZOOM	OnViewZoom	OnUpdateViewZoom
－	－	－
ID_VIEW_RENDERPOINT	OnViewRenderpoint	OnUpdateViewRenderpoint
ID_VIEW_RENDERLINE	OnViewRenderline	OnUpdateViewRenderline
ID_VIEW_RENDERFACE	OnViewRenderface	OnUpdateViewRenderface
－	－	－
ID_VIEW_PICKPOINT	OnViewPickpoint	OnUpdateViewPickpoint
ID_VIEW_PICKLINE	OnViewPickline	OnUpdateViewPickline
ID_VIEW_PICKFACE	OnViewPickface	OnUpdateViewPickface

追加した応答関数を編集します。

COMMANDメッセージ応答関数およびUPDATE_COMMAND_UPメッセージ応答関数の編集結果

void CModelViewerView::OnViewRotation() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bRotation = !m_bRotation; } void CModelViewerView::OnViewPan() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bPan = !m_bPan; } void CModelViewerView::OnViewZoom() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bZoom = !m_bZoom; } void CModelViewerView::OnUpdateViewRotation( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bRotation ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewPan( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bPan ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewZoom( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bZoom ); } void CModelViewerView::OnViewRenderpoint() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bRenderPoint = !m_bRenderPoint; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnViewRenderline() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bRenderLine = !m_bRenderLine; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnViewRenderface() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bRenderFace = !m_bRenderFace; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewRenderpoint( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bRenderPoint ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewRenderline( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bRenderLine ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewRenderface( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bRenderFace ); } void CModelViewerView::OnViewPickpoint() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bPickPoint = !m_bPickPoint; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnViewPickline() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bPickLine = !m_bPickLine; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnViewPickface() { // TODO: ここにコマンド ハンドラ コードを追加します。 m_bPickFace = !m_bPickFace; Invalidate( FALSE ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewPickpoint( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bPickPoint ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewPickline( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bPickLine ); } void CModelViewerView::OnUpdateViewPickface( CCmdUI *pCmdUI ) { // TODO: ここにコマンド更新 UI ハンドラ コードを追加します。 pCmdUI->SetCheck( m_bPickFace ); }

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

DoTracking関数のオーバーライド

モデルビューワのビュークラスにマウス操作のON／OFFに対応したトラッキング処理 DoTracking関数 をオーバーライドします。

ModelViewerView.cpp にDoTracking関数の定義を追加します。

void CModelViewerView::DoTracking( CPoint point ) { if( ( TM_ROTATION == m_eTrackingMode && !m_bRotation ) || ( TM_PAN == m_eTrackingMode && !m_bPan ) || ( TM_ZOOM == m_eTrackingMode && !m_bZoom ) ) { // 無効なマウス操作対応処理 return; } // 親クラスの関数の呼び出し COpenGLPickView::DoTracking( point ); }

OpenGLTrackView.h のトラックOpenGLビュークラスのメンバ変数
m_eTrackingMode
をprotected変数とします。
メンバ関数
DoTracking
をprotected関数、さらにvirtual関数とします。

class COpenGLTrackView : public COpenGLBaseView { // メンバ変数 private: CPoint m_ptLast; GLfloat m_f3RenderingCenter[3]; // 描画中心 GLfloat m_fRenderingRate; // 拡大率 GLfloat m_f16ViewingTransformMatrix[16]; protected: ETRACKINGMODE m_eTrackingMode; // メンバ関数 private: void BeginTracking( CPoint point, ETRACKINGMODE eTrackingMode ); void EndTracking(); bool SetupProjectionMatrix(); bool SetupModelViewMatrix(); protected: virtual void DoTracking( CPoint point ); protected: // シリアル化からのみ作成します。 （・・・省略・・・）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

RenderModel関数のオーバーロード

モデルビューワのビュークラスに描画要素のON／OFFに対応した要素描画処理 RenderModel関数 をオーバーライドします。

ModelViewerView.cpp にRenderModel関数の定義を追加します。

void CModelViewerView::RenderModel( ERENDERMODE eRenderMode ) { unsigned int uiCountPoint = 8; float points[8][3] = { -5, -5, -5, 5, -5, -5, 5, 5, -5, -5, 5, -5, -5, -5, 5, 5, -5, 5, 5, 5, 5, -5, 5, 5 }; unsigned int uiCountTriangle = 12; unsigned int triangles[12][3] = { 0, 1, 3, 1, 2, 3, 1, 5, 2, 5, 6, 2, 5, 4, 6, 4, 7, 6, 4, 0, 7, 0, 3, 7, 3, 2, 7, 2, 6, 7, 4, 5, 0, 5, 1, 0 }; unsigned int uiIndexTriangle; unsigned int uiIndexLine; unsigned int uiIndexPoint; unsigned int ui3; glPushAttrib( GL_ALL_ATTRIB_BITS ); // アトリビュート復帰できるように、一つ追加 // 面 if( m_bRenderFace ) { if( RM_RENDER == eRenderMode ) { glColor3f( 0.5f, 0.5f, 0.0f ); } if( RM_PICK_ELEMENTTYPE == eRenderMode ) { glColor3f( 1.0f, 0.0f, 0.0f ); } for( uiIndexTriangle = 0; uiIndexTriangle < uiCountTriangle; uiIndexTriangle++ ) { if( RM_PICK_ELEMENTID == eRenderMode ) { glColor3ub( GetRValue(uiIndexTriangle), GetGValue(uiIndexTriangle), GetBValue(uiIndexTriangle) ); } glBegin( GL_TRIANGLES ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][0]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][1]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][2]] ); glEnd(); } // ピック面の描画 if( RM_RENDER == eRenderMode ) { if( RET_FACE == m_auiName_picked[1] ) { uiIndexTriangle = m_auiName_picked[2]; glColor3f( 1.0f, 1.0f, 0.0f ); // ピック色 glBegin( GL_TRIANGLES ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][0]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][1]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][2]] ); glEnd(); } } } // 線 if( m_bRenderLine ) { glLineWidth( 2.0 ); if( RM_RENDER == eRenderMode ) { glColor3f( 0.0f, 0.5f, 0.5f ); } if( RM_PICK_ELEMENTTYPE == eRenderMode ) { glColor3f( 0.0f, 1.0f, 0.0f ); } for( uiIndexTriangle = 0; uiIndexTriangle < uiCountTriangle; ++uiIndexTriangle ) { for( ui3 = 0; ui3 < 3; ++ui3 ) { if( RM_PICK_ELEMENTID == eRenderMode ) { uiIndexLine = uiIndexTriangle * 3 + ui3; glColor3ub( GetRValue(uiIndexLine), GetGValue(uiIndexLine), GetBValue(uiIndexLine) ); } glBegin( GL_LINES ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][( ui3 + 0 ) % 3]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][( ui3 + 1 ) % 3]] ); glEnd(); } } // ピック線の描画 if( RM_RENDER == eRenderMode ) { if( RET_LINE == m_auiName_picked[1] ) { uiIndexLine = m_auiName_picked[2]; uiIndexTriangle = uiIndexLine / 3; ui3 = uiIndexLine % 3; glLineWidth( 5.0f ); glColor3f( 0.0f, 1.0f, 1.0f ); glBegin( GL_LINES ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][( ui3 + 0 ) % 3]] ); glVertex3fv( points[triangles[uiIndexTriangle][( ui3 + 1 ) % 3]] ); glEnd(); } } } // 点 if( m_bRenderPoint ) { glPointSize( 5.0 ); if( RM_RENDER == eRenderMode ) { glColor3f( 0.5f, 0.0f, 0.5f ); } if( RM_PICK_ELEMENTTYPE == eRenderMode ) { glColor3f( 0.0f, 0.0f, 1.0f ); } for( uiIndexPoint = 0; uiIndexPoint < uiCountPoint; uiIndexPoint++ ) { if( RM_PICK_ELEMENTID == eRenderMode ) { glColor3ub( GetRValue(uiIndexPoint), GetGValue(uiIndexPoint), GetBValue(uiIndexPoint) ); } glBegin( GL_POINTS ); glVertex3fv( points[uiIndexPoint] ); glEnd(); } // ピック点の描画 if( RM_RENDER == eRenderMode ) { if( RET_POINT == m_auiName_picked[1] ) { glPointSize( 10.0f ); glColor3f( 1.0f, 0.0f, 1.0f ); uiIndexPoint = m_auiName_picked[2]; glBegin( GL_POINTS ); glVertex3fv( points[uiIndexPoint] ); glEnd(); } } } glPopAttrib(); // アトリビュートの復帰 return; }

OpenGLPickView.h のピックOpenGLビュークラスのメンバ変数
m_auiName_picked
をprotected変数とします。
メンバ関数
RenderModel
をprotected関数、さらにvirtual関数とします。

class COpenGLPickView : public COpenGLTrackView { // メンバ変数 private: GLuint m_uiTextureID; GLuint m_uiRenderBufferID; GLuint m_uiFrameBufferID; protected: unsigned int m_auiName_picked[NAMEARRAYSIZE]; // ピックされた要素の名前列 // メンバ関数 private: void CreateFrameBuffer( int iWidth, int iHeight ); void DestroyFrameBuffer(); void UninitializeOpenGL(); bool RenderScene(); int DoPicking( int x, int y ); void IdentifyPickRegionPixels( unsigned int uiCountPickRegionPixel, unsigned int aauiNamePickRegionPixel[][NAMEARRAYSIZE] ); protected: virtual void RenderModel( ERENDERMODE eRenderMode ); protected: // シリアル化からのみ作成します。 （・・・省略・・・）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

IdentifyPickRegionPixels関数のオーバーロード

モデルビューワのビュークラスにピック要素のON／OFFに対応したピック要素特定処理 IdentifyPickRegionPixels関数 をオーバーライドします。

ModelViewerView.cpp にIdentifyPickRegionPixels関数の定義を追加します。

void CModelViewerView::IdentifyPickRegionPixels( unsigned int uiCountPickRegionPixel, unsigned int aauiNamePickRegionPixel[][NAMEARRAYSIZE] ) { int iId_selected = -1; unsigned int uiElementType_selected = RET_FACE + 1; long lSquareDist_selected = ( 2 + PICKREGIONOFFSET ) * ( 2 + PICKREGIONOFFSET ) + ( 2 + PICKREGIONOFFSET ) * ( 2 + PICKREGIONOFFSET ); long lSquareDist_current; int x; int y; for( unsigned int ui = 0; ui < uiCountPickRegionPixel; ui++ ) { if( 0 == aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // モデルの外側 continue; } if( !m_bPickPoint && RET_POINT == aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // 点ピックOFFの場合は、点はピックできない continue; } if( !m_bPickLine && RET_LINE == aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // 線ピックOFFの場合は、線はピックできない continue; } if( !m_bPickFace && RET_FACE == aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // 面ピックOFFの場合は、面はピックできない continue; } if( uiElementType_selected < aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // 要素タイプ的に、優先順位が低い continue; } if( uiElementType_selected > aauiNamePickRegionPixel[ui][1] ) { // 要素タイプ的に、優先順位が低い iId_selected = ui; uiElementType_selected = aauiNamePickRegionPixel[ui][1]; x = ui % ( 1 + 2 * PICKREGIONOFFSET ) - PICKREGIONOFFSET; y = ui / ( 1 + 2 * PICKREGIONOFFSET ) - PICKREGIONOFFSET; lSquareDist_selected = x * x + y * y; continue; } // 要素タイプ的に、優先順位が同じ場合は、ピック領域の中心に近いものが優先度が高い。 x = ui % ( 1 + 2 * PICKREGIONOFFSET ) - PICKREGIONOFFSET; y = ui / ( 1 + 2 * PICKREGIONOFFSET ) - PICKREGIONOFFSET; lSquareDist_current = x * x + y * y; if( lSquareDist_selected > lSquareDist_current ) { iId_selected = ui; uiElementType_selected = aauiNamePickRegionPixel[ui][1]; lSquareDist_selected = lSquareDist_current; continue; } } if( -1 == iId_selected ) { return; } // 名前列メンバの更新 memcpy( m_auiName_picked, aauiNamePickRegionPixel[iId_selected], NAMEARRAYSIZE * sizeof( unsigned int) ); }

OpenGLPickView.h のピックOpenGLビュークラスのメンバ関数
IdentifyPickRegionPixels
をprotected関数、さらにvirtual関数とします。

class COpenGLPickView : public COpenGLTrackView { // メンバ変数 private: GLuint m_uiTextureID; GLuint m_uiRenderBufferID; GLuint m_uiFrameBufferID; protected: unsigned int m_auiName_picked[NAMEARRAYSIZE]; // ピックされた要素の名前列 // メンバ関数 private: void CreateFrameBuffer( int iWidth, int iHeight ); void DestroyFrameBuffer(); void UninitializeOpenGL(); bool RenderScene(); int DoPicking( int x, int y ); protected: virtual void RenderModel( ERENDERMODE eRenderMode ); virtual void IdentifyPickRegionPixels( unsigned int uiCountPickRegionPixel, unsigned int aauiNamePickRegionPixel[][NAMEARRAYSIZE] ); protected: // シリアル化からのみ作成します。 （・・・省略・・・）

ビルドし、エラー、警告がないことを確認します。

実行

メニューから
描画要素（点、線、面）のＯＮ／ＯＦＦ
マウス操作（回転、平行移動、拡大縮小）のON／OFF
ピック要素（点、線、面）のＯＮ／ＯＦＦ
を変更することが可能となっていること、
メニューの変更が画面、操作に反映されていることを確認します。

実行結果

ダウンロード

ソースファイルダウンロード (ModelViewerOpenGLMFC2015_04_app.zip)

関連ページ

前項目：03．ピックOpenGLビュークラスを作る

次項目：05．モデルデータ構造を作る