07．自動で動くボットタンクの追加

自動で動くボットタンクを追加します。

デモ

デモ（Google App Engine）：https://online-battle-tanks.an.r.appspot.com/index07.html
デモ（Heroku）：https://online-battle-tanks-22-cf6589d25849.herokuapp.com/index07.html

解説

自動で動くボットタンクを追加するための、変更は以下です。

（サーバー側）ボットタンククラスの追加

ボットタンククラスは、自動で動くボットタンクのクラスです。
ボットタンククラスは、タンククラスを継承します。
ひたすら前進します。
前進できなかった場合は、方向転換します。

（サーバー側）ワールドクラスの変更

コンストラクタに、ボットタンクの生成処理を追加します。
メンバー関数の新たな行動関数に、ボットタンクからの弾丸の生成処理を追加します。
メンバー関数に、ボットタンクの生成関数を追加します。
タンクの破棄関数に、ボットタンクが削除される際は、一定時間後に新たなボットタンクを生成する処理を追加します。

（サーバー側）ゲーム設定クラスの変更

ボットタンクに関する設定を追加します。

（クライアント側）

クライアント側のスクリプトの変更はありません。

準備

06．を実施していない場合は、まず、06．を実施します。

サーバー側スクリプトファイル追加

ボットタンククラスの追加

サーバー側スクリプトフォルダにボットタンククラス定義ファイルを追加します。
「libs」フォルダに、「BotTank.js」というスクリプトファイルを追加し、内容を以下のようにします。
// モジュール const Tank = require( './Tank.js' ); // 設定 const GameSettings = require( './GameSettings.js' ); // ボットタンククラス module.exports = class BotTank extends Tank { constructor( strNickName, fFieldWidth, fFieldHeight, setWall ) { // 親クラスのコンストラクタ呼び出し super( '', strNickName, fFieldWidth, fFieldHeight, setWall ); this.isBot = true; this.fSpeed = GameSettings.BOTTANK_SPEED; this.objMovement['forward'] = true; // ひたすら前進。ものに当たったら、方向をランダムで変える。 } // 更新 // ※rectField : フィールド矩形は、オブジェクト中心と判定する。（OverlapTester.pointInRect()） // オブジェクトの大きさ分狭めた(上下左右で、大きさの半分づつ狭めた）矩形が必要。 // 呼び出され側で領域を狭めのは、処理コストが無駄なので、呼び出す側で領域を狭めて渡す。 update( fDeltaTime, rectField, setWall ) { // 親クラスの関数呼び出し const bDrived = super.update( fDeltaTime, rectField, setWall ); if( !bDrived ) { // 前進できなかった // 方向転換 this.fAngle = Math.random() * 2 * Math.PI; } } }

コード解説

ボットタンククラスは、コンピュータープレーヤーの操作で移動するタンクのクラスです。
ボットタンククラスは、タンククラスを継承します。（ extends Tank ）
ひたすら前進します。（ this.objMovement['forward'] = true; ）
前進できなかった場合は、方向転換します。（ update関数）

サーバー側スクリプトの変更

ワールドクラスの変更

「libs/World.js」の内容を以下のようにします。
// モジュール（・・・略・・・） const BotTank = require( './BotTank.js' ); （・・・略・・・） module.exports = class World { // コンストラクタ constructor( io ) { （・・・略・・・） // ボットの生成 for( let i = 0; i < GameSettings.BOTTANK_COUNT; i++ ) { this.createBotTank( 'Bot' + ( i + 1 ) ); } } （・・・略・・・） // 新たな行動 doNewActions( fDeltaTime ) { // ボットは、新たな弾丸を打つかも this.setTank.forEach( ( tank ) => { if( tank.isBot ) { if( GameSettings.BOTTANK_SHOOT_PROBABILITY_PER_SEC * fDeltaTime > Math.random() ) { // 1秒でN発の発射確率で発射する。（N = GameSettings.BOTTANK_SHOOT_PROBABILITY_PER_SEC） this.createBullet( tank ); } } } ); } （・・・略・・・） // タンクの生成 createTank( strSocketID, strNickName ) { （・・・略・・・） } // ボットタンクの生成 createBotTank( strNickName ) { // タンクの可動域 const rectTankField = { fLeft: 0 + SharedSettings.TANK_WIDTH * 0.5, fBottom: 0 + SharedSettings.TANK_HEIGHT * 0.5, fRight: SharedSettings.FIELD_WIDTH - SharedSettings.TANK_WIDTH * 0.5, fTop: SharedSettings.FIELD_HEIGHT - SharedSettings.TANK_HEIGHT * 0.5 }; // ボットタンクの生成 const tank = new BotTank( strNickName, rectTankField, this.setWall ); // タンクリストへの登録 this.setTank.add( tank ); } // タンクの破棄 destroyTank( tank ) { // タンクリストリストからの削除 this.setTank.delete( tank ); if( tank.isBot ) { // ボット // タイマーを設置し、新たなボットを生成する。 setTimeout( () => { this.createBotTank( tank.strNickName ); }, GameSettings.BOTTANK_WAIT_FOR_NEW_BOT ); // 3秒後に、新たなボット生成。 } else { // 削除タンクのクライアントにイベント'dead'を送信 this.io.to( tank.strSocketID ).emit( 'dead' ); } } （・・・略・・・）

コード解説

コンストラクタに、ボットタンクの生成処理を追加します。（コンストラクタ）
メンバー関数の新たな行動関数に、ボットタンクからの弾丸の生成処理を追加します。（ doNewActions関数）
メンバー関数に、ボットタンクの生成関数を追加します。（ createBotTank関数）
タンクの破棄関数に、ボットタンクが削除される際は、一定時間後に新たなボットタンクを生成する処理を追加します。（ destroyTank関数）

ゲーム設定クラスの変更

「libs/GameSettings.html」の内容を以下のようにします。
（・・・略・・・） module.exports = class GameSettings { （・・・略・・・） // ボットタンク static get BOTTANK_SPEED() { return 120.0; } static get BOTTANK_COUNT() { return 3; } static get BOTTANK_SHOOT_PROBABILITY_PER_SEC() { return 1.0; } // 1秒あたりの発射数確率。1.0なら、1秒あたり1発程度発射。 static get BOTTANK_WAIT_FOR_NEW_BOT() { return 1000.0 * 3.0; } // 単位[ms]。1000 x X秒 }

コード解説

ボットタンクに関する設定を追加します。

動作確認

サーバーを起動します。
「OnlineBattleTanks」フォルダで、以下のコマンドを実行します。
node server.js

ブラウザから、「localhost:1337」にアクセスします。

自動で動くボットタンクが３機います。

起動したサーバーは、「Ctrl + C」で終了します。

ダウンロード

サンプルプログラム

デモ